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ブログ 2023年11月

ビタミンD3が不足すると、ガンの転移が94%上昇する?

今回は「ビタミンD3が不足すると、ガンの転移が94%上昇する?」というテーマです。
 
 
日本人女性の乳ガンの罹患数は、ガンの中で最も多くなっています。
今や、9人に1人が乳ガンになる時代であり、年間1万人以上が死亡しています。
 
切除については賛否両論ありますが、日本でもピンクリボン運動などで乳ガン予防の動きは広まっており、乳ガン予防に対する意識は高くなってきています。
 
そんな乳ガンに対して、科学的データが出てきている栄養素も報告されています。
その1つが「ビタミンD3」です。
 
血清ビタミンD3が低い人ほど、乳ガンを発祥するリスクが高いことがわかっています。
それだけではなく、ビタミンD3の欠乏は乳ガンの転移や死亡リスクの予想になるという報告です。
 
ビタミンD3が欠乏していた女性は、十分なレベルに達していた女性と比較して、遠位転移(乳ガンが肺や脳など他の臓器に転移)するリスクが94%高く、死亡リスクが73%高いという結果でした。
 
血中のビタミンD3レベルと乳ガンの発症リスクとの関連については、これまでにも報告されていますが、今回の結果で血中ビタミンD3レベルが予後(治療後の経過)にも影響することが示されたことになります。
 
また、乳ガンだけでなく、ビタミンD3濃度が低いと結腸ガンや膵臓ガン、リンパ腫のリスクが高まることがわかっています。



<参考文献>
医者が患者に教えない病気の真実
(幻冬舎・2013)
著者:江田証

ビタミンD3を補給すれば、インフルエンザにかかりにくい?

今回は「ビタミンD3を補給すれば、インフルエンザにかかりにくい?」というテーマです。

 

 

東京慈恵会医科大学の研究に、インフルエンザ予防に有効であるビタミンとして、注目されている「ビタミンD3」があります。

 

対象者の半数にビタミンD3(30マイクログラム=1200単位)入りカプセルを飲んでもらい、残り半数にビタミンD3が入っていないカプセルを毎日飲んでもらう、という実験を行いました。

 

その結果、ビタミンD3なしの子供は19%がインフルエンザに感染しました。

それに対して、ビタミンD3入りのカプセルを飲んでいたグループではインフルエンザに感染したのは11%とおよそ半分だったのです。

ビタミンD3はカテリシジンという抗ウイルスタンパクを誘導し、インフルエンザウイルスにかかりにくくすることがわかってきました。

 

ビタミンD3は皮膚が紫外線に当たることで、体内で合成できる栄養素です。

そのため、ビタミンD3の血中濃度は夏に高く、冬に低い傾向があります。

つまり、冬に風邪をひきやすくなる原因の1つは、日光が弱くなるためにビタミンD3が不足し、免疫力が低下するためだと考えられています。

 

なので、冬になる前にビタミンD3を摂取することで、風邪やインフルエンザにかかりにくくすることができます。

 

また、ビタミンD3には抗ガン効果もあります。

ビタミンD3の血中濃度を1ミリリットル当たり30ナノグラムに維持すれば、大腸ガンや乳ガンなどのリスクを3050%減らすことができ、1日当たり25マイクログラムのビタミンD3補充で、大腸ガンや乳ガン、前立腺ガンのリスクを50%軽減できると報告されています。

 

そして、骨折リスクもビタミンD3服用により下がり認知症の予防にも重要であることがわかってきています。

 




<参考文献>
医者が患者に教えない病気の真実
(幻冬舎・2013)
著者:江田証

1日15分の運動でガンは予防できる?

今回は「115分の運動でガンは予防できる?」というテーマです。

 

 

ガン予防の視点からのお話です。

毎日5km走らせたマウスと、5km未満のマウスでは明らかにたくさん運動したマウスの方が、前立腺ガンの芽が減ったという論文があります。

 

さて、人ではどうでしょうか?

 

前立腺ガンの腫瘍マーカー(ガンが生み出す特徴的な物質)であるPSAの値が高く、前立腺ガンのガンの芽(前ガン病変)を持った人、つまり前立腺ガンになりかかっている人、93人に対しての研究です。

 

93人の内、何も生活を改善しなかった人49人中13(27%)が前立腺ガンの治療が必要になってしまいました。

 

それに対して、抗酸化ビタミンを補給し、ストレスマネージャー(1回電話相談をして、ストレスを軽減させた)を行い、115分間の歩行をした人は44人中2(5%)しか治療する必要がなくなり、ガンが進行せずに済んだという有名な研究です。

 

生活を変えなかった人はアウトですが、1日たった15分の運動でも前立腺ガンの進行を抑えることができるという、大変心強い論文です。

 

ここで強調しておきたいことは、ライフスタイルを変えるだけでガンになりかかっている人でも改善の余地があるということです。

 

運動するとSPARC(スパーク)というタンパク質が筋肉から出て、大腸ガンを抑えることがわかっています。

運動不足は大腸ガンの最大のリスク因子であり、運動すれば誰でもガンを減らせる可能性があるのです。




<参考文献>
医者が患者に教えない病気の真実
(幻冬舎・2013)
著者:江田証

夜寝るときは真っ暗にする?

今回は「夜寝るときは真っ暗にする?」というテーマです。

 

 

脳から分泌される「メラトニン」という物質があります。

メラトニンは外が明るい昼間はほとんど分泌されません。

夕方以降、暗くなってくると脳の松果体という場所から分泌量が増えて、覚醒から睡眠へ、身体の状態を切り替える睡眠ホルモンです。

 

そんなメラトニンをサプリメントとして、摂取すると睡眠作用があり、質の良い眠りがえられるのです。

 

通常の物質は口から飲んでも、脳の中には入ってきません。

有害なものが脳に達しないように「血液脳関門」というバリアーがあるからです。

しかし、口から飲んだメラトニンは血液脳関門を通過して脳に達し、眠っている間に記憶を司る脳神経である海馬神経細胞を保護することがわかっています。

 

また、メラトニンを摂取していると脳の細胞のミトコンドリアを保護し、軽度の認知症の進行を抑えることも報告されています。

認知症以外にもメラトニンは骨粗鬆症を軽減することもわかっています。

さらに、メラトニンには活性酸素を消去し、放射線による細胞のダメージを防ぐ作用もあります。

 

このようにとても有用なメラトニンですが、年齢とともに分泌量が下がってきてしまうこともわかっています。

 

では、生体リズムを整える「メラトニンを出す生活習慣」とは何でしょうか?

まず、夜寝る時に明かりを完全に消して、真っ暗にして寝ることです。

明かりがあると、メラトニンは十分に分泌されません。

 

また、メラトニンのもとになるトリプトファンという物質を含んだ食品(牛乳やチーズ、バナナ、納豆など)をよく摂ることも良いでしょう。




<参考文献>
医者が患者に教えない病気の真実
(幻冬舎・2013)
著者:江田証

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