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ブログ 酵素の働き: 2016年7月

酵素栄養学とは? ~生きた酵素を食事に取り入れていますか?~

今回は私たちが食事の中で、酵素をしっかり摂取できているのか?
ということについて書いていきたいと思います。

昔ながらの日本食は、肉や魚よりも野菜を多く摂っており、
味噌や漬物などの発酵食品も多く摂っているため、
「消化酵素」を無駄に消費しない食事
といえます。




しかし、現代の日本人の食生活は食の欧米化が進み、
肉食の量が菜食の量を大幅に上回るという
「消化酵素」の浪費をする食事に変化しつつあります。

肉食に偏ることで加熱食の割合が必然的に多くなり、
「生」の食材を身体に取り入れることが少なくなることで、
身体の中にある「消費酵素」と「代謝酵素」の
バランスが悪くなり、病にかかりやすくなるのです。
 [詳しくはこちら]


「酵素」は新鮮な野菜や果物、生肉や生魚などの
「生」の食材に多く含まれています。
また、納豆などの発酵食品漬物にも多く含まれています。
そして「酵素」は熱に弱いので「生」の状態で摂取することが重要です。




加熱調理は炒める・煮る・揚げる・焼くなど様々あり、食材をおいしく仕上げることが
できますが、「生きた酵素」を摂るという点では加熱により酵素が失活してしまうので、
加熱食はNGとなります。

そのため、例えば菜食主義者(ベジタリアン)の方で毎日多くの野菜を食べていたとしても、
野菜を加熱調理している割合が高ければ、酵素不足の状態になっていることもあります。


重要なことは毎回の食事の中で「生きた酵素」を摂ることです。
肉食で加熱食中心の食生活では「酵素」は摂れません。
しかしながら、様々な食材を全て「生」の状態で摂るということは困難です。
なので例えば、毎食一品は生野菜のサラダや新鮮な果物をデザートとして
付け加えるといった食事内容にするというぐらいで構いません。
たったこれだけの変更でも、「消化酵素」の無駄遣いを抑えることができ、
その分「代謝酵素」へ回すことが出来ます。
「代謝酵素」が十分な状態であれば、病気にもなりにくい健康な身体に
なるので、ぜひ「生きた酵素」を摂り入れていってください。

酵素栄養学とは? ~酵素は職人気質な性質?~

「酵素」は私たちの身体の中で起こる全ての化学反応、生物反応に関わるものであり、
酵素なしでは消化吸収することもできませんし、呼吸をする・歩く・話す・笑うといった
あらゆる生命活動を行うことができません。

私たちは生きるために毎日食事を摂り、その食材に
含まれる栄養素を消化し、体内に吸収することで
エネルギーへと変換しています。
この消化吸収には「消化酵素」が使われています。
そして体内に吸収された栄養素が様々な活動を
営む際に、「代謝酵素」がその媒介を行います。
つまり栄養素をいくら摂ったとしても、「酵素」が
                 なければその栄養素をエネルギーに変えることもできず、
                 体内でうまく使うこともできないのです。


今回はその酵素の特徴的な性質について書いていきます。
「酵素」には特徴的な性質が2つあります。
1つ目の性質として、それぞれの酵素は決まった役割が存在しており、
原則として酵素は1つの物質に1つの働きしか行わないという性質です。
例えば、アミラーゼという酵素は炭水化物の消化だけを行ってブドウ糖にする働きを持ち、
プロテアーゼという酵素はタンパク質の消化だけを行ってアミノ酸にする働きを持ち、
リパーゼという酵素は脂肪の消化だけを行って脂肪酸にする働きを持ちます。
そのため、ある働きをする酵素が欠乏したときには生命活動に支障をきたすこともあります。
また病気の中には酵素欠損が原因とされるものもあるといわれます。

そして2つ目の性質として、酵素は働く条件がありその条件下でなければ
働かないという性質
があります。
主な条件として温度pH(水素イオン指数)が関係します。
酵素ごとに働く温度とpHは異なりますが、一般に最適温度は35~40℃で、
最適pHは7(中性)とされています。

このように「酵素」は一つのことに対してのみ働き、おまけに自分の好きな
環境でないと働かないという頑固な職人のような性質を持ちます。

話が少し逸れますが、人間の体温は37℃前後です。
ということは酵素の働く温度としては最適な状態なので、
消化酵素や代謝酵素がしっかりと機能します。
しかし、冷えなどにより体温が下がってしまうと
酵素の働きが低下してくるので、免疫力の低下や
病気になりやすくなります。

つまり重要なことは身体の酵素の働きを保つためには、
                 身体を冷やさないように適度な運動を行ったり、
                 身体を温めることで体温を適切に維持することです。




酵素栄養学とは? ~食べ物の組み合わせには意味がある~

今回は、食べ物の組み合わせについて書いていきたいと思います。
私たちは普段の食事の中で何気なく食べ物をうまく組み合わせて食べています。

例えば、サンマやサバなどの焼き魚に添えられる大根おろし
食卓でよく見かける光景であり、何気なく食べていると思いますが、
この組み合わせは単に盛り付けの見栄えを良くしていると
いうわけではありません。


実は大根にはジアスターゼという消化酵素が含まれています。
このジアスターゼには魚のタンパク質の消化を助ける働きがあるので、
この組み合わせを食べることで体内にある「消化酵素」を節約
することができ、その分「代謝酵素」に回すことができます。

そして、ジアスターゼは酵素であるので熱に弱く、「生」のまま
すりおろすことで消化を助ける効果を得ることができるのです。

また、大根はすりおろすとイソチオシアネートという辛味成分が生成されます。
イソチオシアネートには抗菌作用があり食中毒の予防に役立ったり、
発がん物質を中和する酵素を活性化させる働きなどがあります。







その他にも、とんかつなどの揚げ物に添えられるキャベツの千切り
これも消化促進の意味で実に効果的な組み合わせです。





キャベツにも肉のタンパク質の消化に役立つ酵素が
含まれており、さらにキャベツ特有の成分である
ビタミンU(キャベジン)も含まれています。

ビタミンU(キャベジン)は胃酸過多によるむかつきを抑え、
胃腸を保護して消化・吸収も助けてくれる作用があります。

その他に食物繊維を多く含んでおり、食物繊維は
糖や脂肪の吸収を抑制する作用がある
ため、
とんかつの油分の吸収を抑えます。


また、酢豚にパイナップル
これは好き嫌いが分かれそうですが、これも入れる理由があります。






パイナップルにはブロメリンという酵素が含まれており
この消化酵素もタンパク質を分解する作用があり、
消化吸収を高めることができるので胃腸の負担を抑えられます。

また、ブロメリンには肉を柔らかくする働きもあります。
ただしブロメリンは酵素の為、熱に弱いので60度以上で
加熱すると効果が失われてしまいます。

缶詰のパイナップルでは加熱処理がされているので、効果を
活かすためには「生」のパイナップルを使用した方がいいでしょう。

                 そして、パイナップルに含まれる食物繊維には便通を促進し、
                 コレステロールや身体の毒素を排出する作用があるので、
                 老化を予防したり食べ過ぎを防いだりもします。


このように食べ物の組み合わせには様々な効果・作用があります。
これらの組み合わせは昔からあるものですが、その当時には消化酵素の作用を
理解して食べていたわけではなく、経験的にこの組み合わせが良いとして定着
していったと考えられます。

酵素栄養学とは? ~体内酵素のバランスが良い人と悪い人の違いとは?~

今回も「消化酵素」と「代謝酵素」に関する話を書いていきます。

体内酵素である「消化酵素」「代謝酵素」は密接な関係があり、
この2種類の酵素のバランスが健康を左右します。
具体的には以下の図をご覧ください。


[酵素のバランスが悪い人]
「生」の食材に含まれる酵素の少ない食生活や、
暴飲暴食の生活を送ると消化のために「消化酵素」が
多量に消費されてしまいます。
その分「代謝酵素」が少なくなることで免疫力の低下
などが起こり、身体に負担がかかります。



[酵素のバランスが良い人]
酵素たっぷりの食生活や腹八分目の状態を心掛けた
生活を送ると、「消化酵素」を多量に消費することなく
消化が順調に行われます。
すると「代謝酵素」が温存でき、身体の生命活動のために
有効に働くので、免疫力も上がり身体の負担もかかりません。





このように体内酵素のバランスによって病気になったり、健康になったりします。
体内酵素のバランスの悪い人は「たかが食事」とか「食べられれば何でもいい」
という考え方ではなく、毎回の食事の内容や摂り方といった食生活を一度
見直してみるといいと思います。
食生活が変化することで体内の酵素の働きが変化し、その働きにより健康な
身体へとなっていくのです。


酵素栄養学とは? ~消化酵素の使い方次第で健康が左右される?~

前回の話で「消化酵素」を使いすぎることで「代謝酵素」が不足すると、
病気になりやすくなったり老化が進むということをお話ししました。

では、「消化酵素」を浪費せずに節約するにはどうすればいいのでしょうか?
ポイントとしては3点です。
①酵素の存在する食物(生野菜・果物などの「生」の食材や発酵食品)を多く摂ること。
②少食を心掛けること。
③酵素を減らす食生活をしないこと。



①は酵素の分類の話で少し書きましたが、
「生」の食材や発酵食品には「食物酵素」が
含まれており、食物自身で消化行為を行うため、
その分消化酵素を節約できます。




②は「食べ過ぎは身体に毒」という言葉もあるように、
やはり食べ過ぎてしまうと食物の消化に酵素が大量に
使われてしまうので、腹八分ぐらいに抑えるとよいでしょう。








③は酵素は「生」の食材に含まれ、加熱食には含まれません。
また、加熱食は酵素を多く消費するため、加熱食中心の
食事にならないように注意しましょう。

他にも、スナック菓子や清涼飲料水などの食品には
質の悪い油脂や多量の砂糖が使用されており、
酵素の浪費になるため過剰摂取は避けましょう。



人間の身体にある「潜在酵素」のうち、生命活動に必要な「代謝酵素」よりも
消化活動に使われる「消化酵素」の方が優先して使われます。

このため、上記のポイントを参考に消化酵素を節約する食生活を
心掛けると、代謝酵素が十分な状態になるので免疫力も上がり、
病気にもなりにくい身体になっていきます。
逆に、消化酵素を無駄に消費する生活を続けていると消化不良に
陥りやすくなり、腸内に悪玉菌が増加します。
この影響で免疫力が下がり、病原菌も体内に侵入しやすくなることで
病気になりやすい身体になってしまいます。



酵素栄養学とは? ~消化酵素と代謝酵素の関係性~

前回、酵素の分類で人間の体内で作られる酵素は「潜在酵素」であり、
これはさらに「消化酵素」と「代謝酵素」に分かれていることをお伝えしました。

今回は、「消化酵素」と「代謝酵素」の関係性について書いていきたいと思います。
この2つの酵素は「消化酵素を使い過ぎれば代謝酵素は不足気味になり、
消化酵素を浪費しなければ代謝酵素は十分に体内で生産されるようになる」

という密接な関係があります。

例えば、焼肉やステーキ、揚げ物などの
油の多い料理を食べると「消化酵素」
大量に必要になってきます。
このような食事を続けていると、食べ物の
消化に体内の酵素の大半が使われてしまい、
生命活動に必要な「代謝酵素」に回す分が
                   少なくなってしまいます。


以前「酵素の分類」のところでも少し書きましたが、
「代謝酵素」呼吸をする・手足を動かす・
臓器が機能通りに働く・老廃物を体外に排出する
など基本的な生命活動に必要なものであらゆる
場面で使われています。

また、病気のときなどに病原菌をたおす役割も果たすので、
「代謝酵素」が不足気味になると代謝が上手く
いかなくなることで免疫力が落ちたり、排泄が
上手くいかなくなったりして病気にかかりやすくなり、
病気にかかると治りにくい身体になります。

つまり、この酵素をいかにうまくやりくりするかによって
                   その人の寿命ですら変わってくるということです。


酵素栄養学とは? ~酵素の分類~

以前、食生活の話の際に「酵素栄養学」の考え方を少し書きましたが、
「酵素栄養学」とはいったいどのようなものなのか少しずつ書いていきたいと思います。

まずはじめに、
「酵素栄養学」とは、酵素を生命の維持に不可欠な栄養素の一つとして捉えます。

酵素は新鮮な野菜や果物、生肉や生魚など
「生」の食物に多く含まれています。
その他に納豆などの発酵食品にも多く含まれています。
そして熱に弱いため、加熱すると急激に破壊されるので、
できる限り「生」の状態で摂取することが望ましいです。



そして、酵素は大きな分類として体内酵素としての「潜在酵素」
体外酵素としての「食物酵素」に分けて考えます。
さらに潜在酵素は「代謝酵素」と「消化酵素」に分けて考えます。

「代謝酵素」とはあらゆる生命活動に関係している酵素であり、
これがないと心臓が鼓動したり血液が流れたりという基本的な
生命活動がままならず、また細胞の再生や自然治癒力の維持
などにも欠かせないものです。

「消化酵素」とは消化器官内で分泌される酵素であり、
口から取り入れた食物の消化活動を行うものです。

「食物酵素」とは生の食物に豊富に含まれる酵素であり、
食物自体を自己消化することで事前消化を行うものです。




また、体内酵素である「潜在酵素」には限りがあるといわれています。
極端な話、生命活動に必要な「代謝酵素」を使い切ってしまうと
生命活動が出来なくなってしまいます。
そこで代謝酵素の消費を抑えるために「消化酵素」の無駄遣いを
しないようにすることが重要になってきます。
さらに、体外酵素である「食物酵素」を取り入れることで酵素を補給するのと同時に、
消費酵素の消費を抑えることで、潜在酵素を不足させないという考え方を基本とします。




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