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ブログ 消化不良 4ページ目

薬にも酵素が利用されている? ~酵素の力~

今回は酵素が薬にも利用されているという話を書いていきます。



その話の前に、私たち人間が生きているということは「身体の中で
無数の化学反応が休むことなく行われている」
という話をします。

もう少し説明すると、この体内の化学反応が正常に滞りなく行われている
状態が身体にとって「健康」
であると言え、逆に体内の化学反応が異常な
状態が身体にとって「病気」
と言えるのです。
こうしたことから、体内の異常な化学反応を正常な状態に戻すことが
「治療」
ということと言えます。

そして、この化学反応のためには酵素が必要不可欠となってきます。
つまり、身体の化学反応を正常にするには酵素の力が必要となるのです。



そこで薬に酵素が利用されるという
話になるのです。
酵素の薬剤への利用で代表的な
ものが胃腸薬です。
胃腸薬の働きというと、胃もたれ
などの症状を緩和してくれます。
なぜそのような働きをするのかというと、
胃腸薬には炭水化物・タンパク質・脂質の
3大栄養素を消化する酵素を中心に、
様々な酵素が配合されています。



私たちは胃腸薬に含まれるこれらの消化酵素を補うことにより、消化不良を防ぐ
ことで胃もたれなどの症状を抑えることができるのです。






{関連記事はこちら}

[消化酵素の浪費は病気になる?]
[消化不良の恐ろしさとは?]
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酵素はお肌をきれいにする? ~シミ・ソバカス対策にも酵素~

前回の記事で洗濯洗剤には酵素が配合されることで洗浄力が向上する
ということを書きました。



その理屈からすると、私たちの身体の汚れを落とすにも酵素が
有効なのではないかという考えが出てきます。


確かに皮膚老廃物の主成分はタンパク質や脂質であることから、
プロテアーゼやリパーゼなどの酵素で分解することができます。

そのため、今では多くの洗顔料や入浴剤に配合されています。


さらに酵素は化粧品にも利用されており、その1つにシミ・ソバカス対策があります。
私たちの皮膚は過剰な紫外線を浴びることにより、メラニン色素が作られます。
このメラニン色素はシミやソバカスの原因となり、これを作らせないことが
シミ・ソバカスの防止に繋がります。
メラニン色素はアミノ酸の一種であるチロシンから作られるのですが、このときに
働くのがチロシナーゼという酵素であり、生成反応を阻害するコウジ酸やアルブチン
などを配合することで、シミやソバカスを予防することができます。





シミ・ソバカスの予防としては、まず紫外線対策
することが大切
です。
紫外線は夏場に気を付ければいいと思っている
方もいると思いますが、雪やアスファルトの照り返しや、
水辺の反射などでも浴びてしまう可能性があるため、
紫外線は一年中気を付ける必要があります。
化粧品とともに帽子や日傘なども併用すると効果的です。

また、シミ・ソバカスは過去の日焼け止め対策が不十分で
あったり、生活習慣の乱れなどでも現れやすくなります。
特に生活習慣の乱れは身体全体に影響が生じるため、
しっかり整えられるように意識することが大事です。



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[乱れた食生活の怖さとは?]
[食習慣や睡眠について]
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食べ過ぎと血液の関係とは? 

今回は「血液」についての話をして書いていきます。



まず、私たちの身体には無数の血管が張りめぐらされており、
心臓が鼓動することで血液を全身の毛細血管に運んでいます。

そして、この毛細血管の先にあるものが組織や器官、筋肉や神経などの
材料となっている細胞であり、血液の役割は腸から吸収した栄養素や
肺から取り込んだ酸素を身体中の細胞1つ1つに送り届けることにあります。


また、細胞に栄養素や酸素を送り届けるだけでなく、細胞内で生じた
老廃物や二酸化炭素などを受け取って体外に排出させる役割もあります。




血液の成分は赤血球や血小板、白血球や血漿
などがあり、上記のような役割を担っているのは
赤血球
であり、血小板は血管の損傷部位に
血栓を作り、止血する働きを担います。


そして白血球ですが、こちらは細菌やその他の異物
などから身を守るための防衛の役割を果たします。

免疫に関係することから、身体の機能維持に
欠かせない働きをします。





例えば、血液を顕微鏡で見てみると、赤血球と赤血球の間には
様々な細菌や食片(食べ物の断片)がうごめいており、このような
異物を処理することは白血球の働きの1つです。

しかし、食べ過ぎてしまうと血液中に食片が増えてしまい、白血球は
栄養処理にかかりきりとなってしまうため、本来行うはずの細菌からの
防衛にまで手が回らなくなってしまいます。

すると、細菌たちの活動は野放しの状態となり、結果として免疫力が
低下してしまうというわけなのです。


つまり、食べ過ぎは白血球の働きに対して大きな影響を及ぼし、
病を引き起こしやすくなります。


また食べ過ぎてしまう事で、血液中のコレステロールが酸化して動脈硬化
のリスクが高まったり、血栓ができやすくなることから脳梗塞や心筋梗塞
などのリスクも高まります。









生き方の改善 8つの心掛け ⑤暴飲暴食は止めて、身体にやさしい食事をする

続いての心掛けは「食事」についての話です。


私たち人間は食事をしなければ生きていくことができません。
しかし食事といっても、食べる時間や食べる内容、食べる量など様々なこと
に対して意識をしないと身体に負担がかかってしまいます。

「食べ過ぎは身体に毒」という言葉もあるように、暴飲暴食は身体に大きな負担がかかります。



特に「消化」に対しての負担が大きく、
消化不良の問題があります。
消化不良とは胃酸や消化酵素による
消化能力が低下することで、

十分な消化が行われないこと
です。


消化不良が起こると、小腸や大腸などの腸内などで腐敗や異常発酵などが起こります。
すると腸内には有害物質が蔓延し、その一部が吸収されて血液に混じり汚れることで
炎症が起こり、免疫系の疾患やアレルギーに侵されやすくなり、がんの誘因にもなります。




また暴飲暴食は酵素栄養学の観点から見ると、食物の消化に酵素が大量に
使われてしまう問題もあります。
人間の体内には大きく分けて「消化酵素」と「代謝酵素」という2種類の酵素が存在します。
この2種類の酵素を簡単に説明すると、「消化酵素」は食べ物の消化活動に必要なものであり、
「代謝酵素」は生命活動に必要なものです。

酵素の量には限りがあるため、食べ物の消化に消化酵素が大量に使われてしまうと、
生命活動に必要な代謝酵素が不足気味になってしまいます。

代謝酵素が不足気味になると代謝の働きが悪くなったり、体内の毒素や老廃物などの
排出が上手くいかなくなったりしてしまいます。
その結果、身体の免疫力が低下してしまうことで病気にかかりやすくなってしまったり、
病気にかかると治りにくい身体になるおそれがあります。




そのようなことにならないために、暴飲暴食という身体に負担のかかる食事は避けましょう。

ポイントとしては次の3つのことに意識すると良いでしょう。
①食事の時間 ②食時の内容 ③食時の量

まず1つ目の食事の時間ですが、
朝の時間は食事を控えて過ごし、夜の食事は
遅い時間を避けて午後8時までに食事を終わらせるように心掛けましょう。


次に2つ目の食事の内容ですが、肉類や乳製品の過剰摂取を避けて豆類やキノコ類、
海藻などをたくさん摂るように心掛けましょう。

また、酵素が含まれる生の食材も積極的に摂り入れることをおすすめします。

最後に3つ目の食事の量ですが、お腹一杯まで食べてしまうと食べ物の消化に
負担がかかってしまうので、
腹八分までに留めることが大事です。



{関連記事はこちら}
[酵素の種類とは?]
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[体内酵素のバランスが健康を左右する?]
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[朝食は食べなくても大丈夫?]
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食生活により病気になりにくくなる? ~酵素が含まれる食事を~

今回は食生活について書いていきます。


みなさんは普段どのような食事を召し上がっていますか?
また食生活について何か気を付けていらっしゃいますか?


現代の食生活を見てみると肉類などの動物性タンパク質が摂取過剰であり、
野菜や果物は摂取不足の傾向にある方が多いです。

残念ながらこのような食生活に偏ってしまうと、過剰摂取した肉類は
消化不良となり腸内で腐敗し、病の原因へと繋がります。


なお、現代の食生活はナトリウム(塩分)の摂取も過剰です。
人間の身体を構成する細胞の外部にナトリウム、内部にカリウムが存在しており、
ミネラルバランスが保たれていますが、ナトリウム(塩分)の摂取が多くなると
このバランスが崩れてしまい、細胞の代謝がうまく働かなくなってしまいます。

カリウムが豊富に含まれている野菜や果物は、現代の食生活では摂取が少ないため、
よりバランスが崩れやすい状態にあるといえるでしょう。



そのため、ぜひともおすすめしたいものが「酵素」の含まれる食事です。
酵素は私たち人間が生きるために必要不可欠なものであり、
食べ物の消化のためには「消化酵素」、あらゆる生命活動を
効率的に行うためには「代謝酵素」が必要となります。


つまり酵素が不足すると食べ物の消化不良が起きたり、
栄養素が体内に十分吸収されなかったり、
体内の毒素や老廃物が体外に排出されなかったりと、
代謝がうまく行われないことで免疫力の低下を招き、
病を引き起こすおそれがあります。




では、酵素の含まれる食べ物とはどのようなものなのでしょうか?

「酵素」は新鮮な野菜や果物、
生肉や生魚などの「生」の食材
多く含まれています。
また、納豆などの発酵食品
漬物にも多く含まれています。
そして「酵素」は熱に弱いため、
「生」の状態で摂取することが重要です。



{関連記事はこちら}
[生きた酵素を食事に摂り入れましょう]
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[果物が身体によい理由とは?]
[栄養素カリウムについて]
[酵素の豊富な発酵食品]
[消化酵素と代謝酵素の関係性とは?]

消化不良の原因  ⑨アルコール、タバコの喫煙、ストレス ~その2 アルコールと栄養素の関係とは?~

前回はアルコールの分解について書いていきました。
今回はアルコールと栄養素の関係について書いていきたいと思います。


みなさんはアルコールを摂取すると多くの栄養素が
失われることをご存知でしょうか?
アルコールは分解の際に多くの栄養素を必要と
するほか、
栄養素の吸収を阻害する働きや栄養素
を排出する働き
などがあります。



アルコールの分解は肝臓の解毒機能により、有害であるアセトアルデヒドを無毒化
することができます
が、分解するためには様々な栄養素を必要とします。

そしてアルコールは胃や腸での栄養素の吸収を阻害し、すい臓の消化酵素の働きを抑制します。
また、多くの栄養素は肝臓で代謝されますがアルコールを摂取すると身体は
アルコールの代謝を優先して行います。

これはアルコールが身体にとって毒であるため、身体は毒素の排出を行うためです。
そしてアルコールの代謝が優先的に行われるため、本来吸収されるべき栄養素が
うまく吸収されないということになるのです。

さらにアルコールには利尿作用があり、排尿の際に栄養素が余分に排出されてしまいます。





消化不良の原因  ⑨アルコール、タバコの喫煙、ストレス ~その1 アルコールについて~

今回は「アルコール」について書いていきます。


まず初めに、アルコールの分解は肝臓で行われます。
分解の仕組みを説明すると、アルコールは脱水素酵素(ADH)
により有害なアセトアルデヒドとなります。

そしてアセトアルデヒドはアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)
により無害な酢酸になります。

酢酸は血液に乗り、肝臓から筋肉や心臓へと移動してさらに
分解されて最終的に水と炭酸ガスになり、尿や汗、呼気となって
体外に排出されます。



<参考>:アセトアルデヒドは毒性作用があり、飲酒時に顔が赤くなったり、
       動悸や吐き気、頭痛などの原因となります。
     また、アルコールを分解能力以上に摂取するとガンや臓器障害などを
     引き起こすおそれがあるので、摂取量には注意が必要です。
   
   
このようにアルコールの分解には「酵素」が必要になります。
酵素には主に3種類の酵素があり、体内酵素である「消化酵素」と「代謝酵素」、
体外酵素である「食物酵素」と分類されています。
アルコールの分解には「代謝酵素」が使われます。
「代謝酵素」は生命活動に関係している酵素であり、この酵素が不足すると
身体で行われる代謝が上手く行われなくなります。

もう少し具体的に言うと、臓器が上手く働かなくなることで十分な排泄ができなくなります。
すると身体に毒素や老廃物が溜まってしまい、免疫力が下がることで
病に侵されやすくなったり、病が治りにくくなります。


◎関連記事はこちら→[酵素の分類]


ちなみにアルコール分解を助ける食べ物として、枝豆トマトゴマはちみつ
などがおすすめです。
枝豆にはアルコール分解に必要なビタミンCや肝臓の負担を減らしてくれるビタミンB1、
肝臓の細胞を活性化させてアルコール代謝を助けるレシチンなどが含まれています。
また豆腐や納豆などの大豆製品もおすすめです。
トマトにもアルコール分解のためのビタミンCや飲酒により肝臓に生じる活性酸素を
無害化してくれるリコピンなどが含まれています。
ゴマにはアルコール代謝を促進するビタミンB15が含まれ、アセトアルデヒドの分解を
促進するポリフェノールやセサミンなども含まれています。
はちみつはミネラルを多く含む糖質が豊富であり、アルコール分解に効果的です。

枝豆やトマトなどはお酒のおつまみとしてよく知られており、食べ物の組み合わせとして
うまく出来ていると思います。

◎関連記事はこちら→[食べ物の組み合わせには意味がある?]







消化不良の原因  ⑧酸化した油やトランス脂肪酸を使用した食品 ~その4 トランス脂肪酸について~

今回は「トランス脂肪酸」について書いていきたいと思います。

トランス脂肪酸とは天然の植物油にはほとんど含まれないものであり、自然界には存在しない物質です。
以前、砂糖や薬の話でも書きましたが人間の身体は自然界に存在しない物質の消化に対して大きな負担がかかります。

トランス脂肪酸はマーガリンショートニングファストスプレッド
多く含まれ、それらが原材料として使われているスナック菓子や
パン、ケーキ、クッキーなどの他にマヨネーズやインスタント麺、
ファストフードでの揚げ物など様々な食品に使用されているので
注意が必要です。

このような加工食品に含まれていることが多いので、食べる機会の
多い方は気を付ける必要があります。



<参考>マーガリン:植物性油脂もしくは動物性油脂を原料として作られた加工食品
          でありバターの代用品とされる。
    ショートニング:マーガリンから水分と添加物を除いたものでより純度の高い
            食用油脂でありラードの代用品とされる。
    ファストスプレッド:マーガリンとほぼ同じものであり、食用油脂の割合が80%
              未満のものをいう。なお80%以上のものをマーガリンと呼ぶ。
 

そもそも、なぜ「トランス脂肪酸」というものが作られたのでしょうか?
油(脂質)の種類として、バターなどの乳製品には「飽和脂肪酸」が多く含まれており、
摂りすぎると中性脂肪や悪玉コレステロールなどが増加して、身体に様々な悪影響を及ぼします。
それに対して植物油には「不飽和脂肪酸」が多く含まれており、これは中性脂肪や
コレステロール値を抑制してくれる「質の良い油」です。


この2種の脂肪酸を比較した際、不飽和脂肪酸を摂る方がいいという考えになります。
そこで、不飽和脂肪酸でバターの代用品を作ろうとする考えが出ました。
ただし、この不飽和脂肪酸は常温では液体であり、飽和脂肪酸に比べ酸化しやすい
油という特徴
があります。
この欠点を埋めるべく、常温で固形状かつ酸化しにくいものにするためにはどのように
すればよいのかという研究がなされてきました。
その結果として不飽和脂肪酸に水素を付加することで油を硬化させるという方法が
見つかりましたが、この硬化油は本来液体状である不飽和脂肪酸を人工的に加工・製造
することで固形状の飽和脂肪酸を作り上げているので、本来の飽和脂肪酸とは
少し異なった脂肪酸である「トランス脂肪酸」というものが作られたというわけなのです。


ではこの「トランス脂肪酸」は身体にどのような影響を与えるのでしょうか?
この脂肪酸は身体にとっては不要なものであり、摂りすぎてしまうと悪玉コレステロールの
増加により生活習慣病のリスクを高めるほか、血流の悪化による動脈硬化や脳の血管障害、
ガンなど様々な病の誘因、免疫機能の低下、アレルギーやアトピーなどへの悪影響があります。


このような影響を受けないためにも「トランス脂肪酸」はできる限り避けるべきです。
そのためのポイントを挙げます。
原材料表示の中に「マーガリン」・「ショートニング」・「ファストスプレッド」が含まれる食品を避けること。
ファストフードやファミリーレストランなどでの外食を控えること。
マヨネーズや油脂分の多い料理を減らすこと。
トランス脂肪酸に対して抑制効果のあるオメガ3脂肪酸を摂るようにすること。
無添加食品にも注意が必要なこと。
  
⑤に関して少し説明します。
「無添加」という言葉を聞くと何となく安全かなと思われますが、実は添加物を含む場合があります。
どういうことなのかというと、原料の原料から持ち越される添加物のことを「キャリーオーバー」と
いい、これは原材料の表示を免除されます。

例えば、原材料が「醤油」と「かつおだし」のみのだし醤油というものがあるとします。
原材料の表示としては無添加となりますが、だし醤油に使用された「醤油」に保存料が入っている
場合でも「キャリーオーバー」として表示が免除されるということなのです。

消化不良の原因  ⑧酸化した油やトランス脂肪酸を使用した食品 ~その3 質の悪い油について~

油(脂質)について、ようやく題名の通り「質の悪い油」という話を
書いていきたいと思います。

前回は油の種類・分類や「質の良い油」について書いていきました。
今回は「質の悪い油」についてです。
言葉の通り、摂取することをできる限りは避けるようにした方がよい油です。

では、どのようなものが「質の悪い油」なのでしょうか?
まずは「酸化した油」です。
酸化とは一般的に物質が電子を失う化学反応のことであり、
酸素と結びつく反応や水素が奪われる反応が起こります。

そしてこの酸化はもちろん油にも起こります。
油は酸素のほかにも光や熱、水や金属などにも反応して酸化します。
すると過酸化脂質という身体に有毒な成分が作られます。
この成分は動脈硬化や発がん性物質などの原因となるとされています。


一番身近な「酸化」としては、「加熱による酸化」だと思います。
空気による酸化というものも身近ですが、加熱による酸化の方が
油の劣化を早めるため、「質の悪い油」へとなりやすいのです。

加熱調理には炒める・煮る・揚げる・焼く・蒸すなど様々な方法が
ありますが、油を使う割合が比較的高いです。
油は種類によって温度が異なりますが、臨界温度というものがあり、
その温度以上に加熱すると有害物質が発生し、油によっては
トランス脂肪酸に変化してしまうものもあります。
しかし臨界温度以下で使用していたとしても、何度も加熱したり
空気に触れさせていれば油は酸化してしまいます。

なので、油を使う際は油の種類によって使い分けることがポイントとなります。
油は酸化しやすいものや酸化しにくいもの、加熱調理に向き不向きのものが
あるので、その用途にあったものを使うことが大事です。

具体的にはオリーブオイルを使用することがおすすめです。

◎関連記事はこちら→[油の種類]



では「酸化した油」と見分けるためにはどのような点を見ればよいのでしょうか?
ポイントとしては5つあります。
低い温度で煙が出る油
温度が下がった時に粘りが出る油
泡が消えにくい油
色の濃い油
不快なにおいのする油


①は一部の油を除いて、油は通常240℃以上で発煙しますが、酸化した油は
通常の発煙点よりも低い温度(170℃程)で発煙します。
②は酸化の際に油の脂肪酸に酸素が結合することで、より大きな分子となります。
そして、酸化により発生した化合物の影響で油に粘りが出てきます。
③は例えば新しい油で揚げ物をした場合は素材から生じる水蒸気の泡立ちがあり、
この泡はすぐに消えます。
しかし、酸化した油で揚げ物をした場合は消えにくい泡が生じます。
④は酸化が進むと油は色が濃くなり、使う前の色から褐色に変化していきます。
⑤は酸化が進むと、油臭い不快なにおいが発生します。


「トランス脂肪酸」については次回に書いていきます。

消化不良の原因  ⑧酸化した油やトランス脂肪酸を使用した食品 ~その2 油の種類について~

前回のおさらいから書いていきます。

油(脂質)とは人間にとって必要な栄養素ですが、消化には多くの酵素を使うため、
「油の質」が大事になってきます。

「質の悪い油」を摂っていると、消化のための酵素がさらに多く使われてしまうため、
身体の消化と代謝のバランスが悪くなり、体調不良に陥ったり、病に侵されやすくなったりします。
そのようなことにならないために「質の良い油」を摂る必要があります。



ではまず油の種類についてから説明していきます。
種類としては大きく2つに分けられます。
飽和脂肪酸肉類や乳製品の脂肪に多く含まれており、
常温で固体の状態のものが多い。


不飽和脂肪酸魚類や植物油に多く含まれており、
常温で液体の状態のものが多い。




現代の食生活では「飽和脂肪酸」を摂りすぎの傾向にあり、これを摂りすぎると中性脂肪や
悪玉コレステロールが増加し、高脂血症や動脈硬化、心筋梗塞などの生活習慣病に繋がってきます。
逆に足りなくなってしまうと血管がもろくなってしまい、脳出血などのおそれが生じます。

摂取過多を防ぐにはお肉ばかり食べるのではなく、魚を摂り入れていくことが大事なことです。


そして「不飽和脂肪酸」はさらに分類されます。
一価不飽和脂肪酸:オレイン酸(オメガ9)
多価不飽和脂肪酸:α‐リノレン酸、DHA、EPAなど。(オメガ3)、リノール酸(オメガ6)


オメガ9オレイン酸が主な成分であり、具体的には
オリーブオイルや菜種油、紅花油などに含まれます。
この脂肪酸は酸化しにくい特徴を持つため、加熱による
酸化が少ない長所があります。

また、動脈硬化の原因となる悪玉コレステロールを減らし、
動脈硬化予防に役立つ善玉コレステロールは減らさない働きがあります。



オメガ3α‐リノレン酸が主な成分であり、具体的には
亜麻仁油やえごま油などに含まれ、青魚などに含まれる
DHAEPAなどもこれに分類されます。
この脂肪酸は非常に酸化しやすい特徴を持つため、
加熱調理などにはあまり向いていません。

この脂肪酸はほとんどの方が不足しがちであり、積極的な
摂取が望ましいとされます。
働きとしては中性脂肪やコレステロール値の抑制、血流の改善、
                     免疫機能の向上、ガンの抑制、脳機能の改善など様々な効果があります。


オメガ6リノール酸が主な成分であり、具体的にはサラダ油や
ひまわり油、コーン油やごま油などに含まれます。

この脂肪酸はオメガ9系の油と同じように酸化しにくい特徴を持つため、
加熱調理に使いやすい油です。

ちなみに悪玉コレステロールを減らす働きを持っていますが、
摂取しすぎると善玉コレステロールも減らしてしまうため、生活習慣病など
のリスクが高まるとされています。

                                                  なお、リノール酸は揚げ物やドレッシングやソースといった調味料、
                                                  スナック菓子などに使われているサラダ油やごま油などに多く含まれて
                                                  いるため、知らず知らずのうちに摂取していることが多く現代の食生活では
                                                  過剰摂取の傾向にあります。


では「質の良い油」とはどのようなものなのでしょうか?
それはオメガ3脂肪酸であり、α‐リノレン酸やDHA、EPAを含む油です。
具体的には亜麻仁油・えごま油・青魚に含まれる魚油などです。
なお、オメガ3はオメガ6と補完しあう関係であるため、1:2~4のバランスで摂取することが重要とされています。

大事なことは、オメガ3脂肪酸の摂取に偏ることなくバランスよく他の脂肪酸も摂取することです。
そのためには肉・魚・卵・豆など各種摂ることで、各種脂肪酸のバランスが整います。
また魚に含まれるDHAやEPAは酸化しやすい特徴があるので、刺身などの生の状態で摂取することが
おすすめです。

その他のポイントとしては、油を使う料理を控えめにしたり、油の種類を変えたりすることも効果的です。
例えば、過剰摂取とされるオメガ6のサラダ油をオメガ9のオリーブオイルに変えることです。
オリーブオイルは生でも加熱調理でも使用可能であり、抗酸化力もあるので非常に使いやすいです。

そして、おやつも和洋菓子やスナック菓子ではなく果物がおすすめです。
菓子にはトランス脂肪酸や飽和脂肪酸などが多く含まれており、摂取過多になりやすいため、おすすめできません。
それに対し果物はビタミン・ミネラル・食物繊維などが豊富であり、生で食べることにより「酵素」を摂り入れること
できるので非常におすすめです。



「質の悪い油」については次回書いていきます。



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