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20種類もの添加物を一度に食べるとどうなるか?

今回は「20種類もの添加物を一度に食べるとどうなるか?」というテーマです。

 

 

 

食品に添加物が大量に入ることで、「添加物の複合摂取」という問題が生じます。

 

添加物というものは、厚生労働省がひとつひとつ毒性のテストをして、一定の基準を満たしたもののみが認可されています。

そのため、普通に食生活を送っている限り、添加物を摂取しても問題はない、というのが国の考えです。

 しかし、それは単品使用の場合においてのテストであって、複数の添加物をいっぺんに摂取したらどうなるかという実験は十分になされていないのです。

 

つまり、Aという添加物があるとすると、Aのみで摂取した場合の毒性や人体への影響などは検査していますが、ABCの添加物を同時に摂った場合はどうなのかという「複合摂取」についてはまだきちんと研究されていないのです。

 
 

そもそも、添加物の毒性や発ガン性のテストはネズミなどの動物を使って繰り返し行われます。

添加物として使っていいかどうかや、使用量の基準がそのネズミでの実験結果に基づき決められているのです。

 

大雑把に言えば、「ネズミにAという添加物を100g使ったら死んでしまったため、人間に使う場合は100分の1として1gまでにしておこう」というように決めているのです。

 

もちろん、ネズミと人間の分解能力・吸収能力が同じとは言えないはずです。

しかし、それでも人体実験が出来ない以上はそれを「目安」にするしかないのです。

 

この事実からも、国の基準だからといって完全に信用できるものではなく、複数の添加物を同時に摂取した場合の危険性はその有無も含めて、それを食べる私たち自身が引き受けるしかないのです。




<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜

(東洋経済新報社・2005)

著者:安倍司

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無着色明太子は安全志向か?

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明太子の話でもう一つ、「無着色明太子」についても触れておきたいと思います。

 

スーパーなどで売られている明太子を見ると、「無着色」と表示して売られているものがあります。

 

この無着色明太子には、いかにも添加物が少なくて、健康のことを考えて作られたイメージがあります。

 

しかし、「裏」をひっくり返して表示を見てみればなんのことはない、「合成着色料」こそ使われていませんが、その他の添加物はしっかり使われているのです。

「亜硝酸ナトリウム」も「ポリリン酸ナトリウム」も「酸化防止剤」も「化学調味料」も無着色明太子には使われています。

 

 

はたして、「合成着色料」だけが悪者なのでしょうか?

 

20種類の内、「合成着色料」を23種類だけ外して、他の添加物はそのまま。

それで「合成着色料を使用していません」と高らかに謳っている。

 

こんな消費者を誤解させるような話があっていいのでしょうか?

いいえ、メーカーの「誇張表示」に惑わされてはいけません。

 

しかし、メーカーだけが問題かといったらそうではありません。

「着色料を使っていない明太子が欲しい」という要望がスーパーや生協から寄せられたからこそ、こういう商品が開発されたわけですから。




<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜

(東洋経済新報社・2005)

著者:安倍司

20種類以上の白い粉で明太子は作られている?

今回は「20種類以上の白い粉で明太子は作られている?」というテーマです。

 

 

タラコをさらに加工して作る明太子となると、味付けと保存のために、さらに多くの添加物が投入されるのです。

種類の数で言えば、合計で20種類以上は使われているでしょう。

 

特に「化学調味料」の量は、明太子以上のものはないと言われています。

 

みんなが「美味しい」と言って喜ぶタラコや明太子、それは化学調味料の味なのです。

いわば、添加物の味を食品の味だと思って食べていて、化学調味料を「美味しい」と言って喜んでいるのです。

 

 

 

※写真を添付

 




<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜

(東洋経済新報社・2005)

著者:安倍司

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今回は「添加物で、低級タラコがあっという間にピカピカの高級品に変身?」というテーマです。

 

 

明太子はタラコを原料として作られます。

タラコは硬くて、色のいい物が高級品とされますが、これは添加物でどうにでもなります。

 

ドロドロに柔らかく、粒がない低級品のタラコでも、添加物の液に一晩漬けるだけで、たちまち透き通って赤ちゃんのようなツヤツヤ肌に生まれ変わります。

身も締まって、しっかりした硬いタラコになるのです。

 

添加物屋はたくさん添加物を売るべく、「リン塩酸」や「亜硝酸」、「有機酸塩」などを数種類ブランドして、着色料や身引き締め用、品質改良用などと用途別に販売します。

 

製造者も「目的」だけを求めて、内容をよく知らないままにそれらの添加物を使用していたりするのです。




<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜

(東洋経済新報社・2005)

著者:安倍司

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今回は「ドロドロのくず肉が30種類の添加物でミートボールに甦る?」というテーマです。

 

 

そのミートボールは、スーパーの特売用商品として、あるメーカーから依頼されて開発したものでした。

 

依頼の発端はそのメーカーが、「端肉」を安く大量に仕入れてきたことでした。

端肉というのは、牛の骨から削り取る肉とも言えない部分。

 

この状態のままではミンチにもならないし、味もないため、とても食べられる代物ではありません。

しかし、「牛肉」であることには間違いなく、安いのです。

 
 

そんな「端肉」を食べられるものにするにはどうしたらいいのか?

 

まず、安い廃鶏(卵を産まなくなった鶏)のミンチ肉を加え、さらに増量し、ソフト感を出す為に、「組織状大豆たんぱく」というものを加えます。

これは「人造肉」とも言われ、今でも安いハンバーグなどには必ず使われています。

 

これで肉のベースは出来ましたが、このままでは味がありませんから、「ビーフエキス」「化学調味料」などを大量に利用して味をつけます。

歯触りを滑らかにするために「ラード」や「加工でんぷん」も投入。

 

さらに、機械で大量生産する作業性をよくするため、「結着剤」「乳化剤」も入れます。

 

他にも、色を良くするために「着色料」、保存性を上げるために「保存料」「pH調整剤」、色褪せを防ぐために「酸化防止剤」も使用。

 

これでミートボール本体が完成しました。

 

これにソースとケチャップを絡ませれば出来上がりなのですが、このソースとケチャップもいわゆる「市販」のものは使いません。

コストを抑えるために添加物を駆使して、「それらしいもの」を作り上げるのです。

 

氷酢酸を薄め、カラメルで黒くし、「化学調味料」を加えて「ソースもどき」を作り、トマトペーストに「着色料」で色をつけ、「酸味料」を加え、「増粘多糖類」でとろみをつけて「ケチャップもどき」を作り上げます。

 

このソースをミートボールに絡めて真空パックに詰めて、加熱殺菌すれば「商品」の完成です。

 

それは本来ならば廃棄となるくず肉に、添加物を種類にして2030種類は使用して、「食品」に仕立て上げた。

もはや「添加物の塊」と言っても過言ではないものです。




<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜

(東洋経済新報社・2005)

著者:安倍司

食品添加物は魔法の粉?

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食品添加物を使えば、「食品を長持ちさせる」・「色形を美しく仕上げる」・「品質を向上させる」・「味を良くする」・「コストを下げる」といった利点があります。

面倒な工程や技術など不要で、実に簡単に一定の品質のものが出来てしまうのです。

それが食品添加物の「光」の部分です。

 

しかし、「光」があれば必ず「影」があります。

便利なものを使うのであれば、その後ろにある「影」も一緒に引き受けなければならないのです。

 

それは食品添加物の人体への害悪・毒性であったり、それ以上に恐ろしい問題として、添加物が食卓を崩壊させるといったこともあります。

それが食品添加物の「影」の部分です。




<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜

(東洋経済新報社・2005)

著者:安倍司

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