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ガンの原因:生活習慣③サプリメント

今回は「ガンの原因:生活習慣サプリメント」というテーマです。

 

 

 

症状改善や病気予防などに、サプリメントを摂っている方は多いと思います。

 

しかし、「これを飲んで効いた」というのは多くの場合、「プラセボ(偽薬)効果」です。

 

例えば、薬と偽って、うどん粉のように薬効のないものを飲ませても、34割の人は効果があったと思うもの。

しかし、症状改善効果や病気の予防効果を証明するには「比較試験」が必要ですが、どのサプリも効果が示されていないのです。

 

 

その半面、サプリは長期間続けて摂ると、副作用が生じて危険です。

効果と副作用は裏腹な関係にあるので、もし効果があれば副作用もあるはずです。

 

この点、「比較試験」によってガン死亡を増やすことが証明されたサプリがあります。

それは「ベータカロテン」です。

 

ベータカロテンは人参、ほうれん草、南瓜などに多く含まれ、身体に入るとビタミンAに変換されます。

ビタミンAには抗酸化作用があるため、ベータカロテンを多めに摂れば、ガン死を減らせるのではないか、と考えられてきました。

 

それを証明しようと、比較試験が実施されたのです。

最初に中国で行ったところ、ガン死が13%減少したとされました。

他方で、フィンランドでも喫煙男性を対象に比較試験が実施されました。

結果は肺ガンの発生率が18%増加。

他の疾患も含めた「総死亡」も8%多くなりました。

 

2つの試験は一見矛盾するようですが、整合しています。

というのも、試験当時の中国は貧しく、栄養不良の人たちが多かった。

そのため、ベータカロテンが補充されると身体が正常状態に戻り、ガンも減ったのでしょう。

ビタミンは不足状態にある人には効果が高いのです。

 

ところが、フィンランドは経済豊かな先進国で、栄養不良の人やビタミン不足の人は少ない。

そのため、ベータカロテン投与は人体にとって「過剰」となり、肺ガンなどを増やしたのでしょう。




<参考文献>
もう、がんでは死なない ~二人に一人ががんになる時代の最高の治療法~
(マガジンハウス・2020)
著者:近藤誠

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ガンの原因:生活習慣④肥満と痩せ型

今回は「ガンの原因:生活習慣肥満と痩せ型」というテーマです。

 

 

 

ガンとの関係で食事内容を心配するよりも、量をどの程度摂っているかを注意すべきです。

なぜなら、食事量が大きく関係する「体重」ないし「肥満度」が、ガンによる死亡率を左右するからです。

 
 

●「肥満」というと、皆さんはメタボ判定される「小太り」の状態を思い浮かべるのではないでしょうか?

数値化で表すと、肥満度を表す指数「BMI」が「25」以上の人たちです。

 

しかし、欧米では「25」以上は「過体重」であり、これを「肥満」と判定するのは日本だけです。

理由は医療産業が肥満判定を増やして、医療行為を受けさせ、医療ビジネスの繁栄を図ろうとしているからです。

 

実は日本人男性では、BMI25」以上が死亡率が一番低いのです。

欧米での「肥満」判定基準は、BMIで「30」以上。

ビア樽型の肥満がそれに当たります。

白人における肥満度と「死亡率」との関係を調べた研究では、BMI2325の人たちに比べ、「30」以上だとガン死亡率が3470%増しになっています。

 

但し、ビア樽型肥満は米国人では4割にもなるのに、日本人はわずか4%

その研究では日本人に多い「小太り」のガン死亡率はほとんど上昇していません。

 

 

●日本人で心配になるのは「痩せ型」の場合です。

こちらは総死亡率が跳ね上がります。

 

調査結果を見ると、BMI2325の人たちに比べ、「19」未満の男性ではガンによる死亡率が44%増。

総死亡率が78%増になっています。

 

女性の場合は、BMIが「19」未満でもガン死亡率はほとんど変化なし。

しかし、総死亡率は61%増になっています。




<参考文献>
もう、がんでは死なない ~二人に一人ががんになる時代の最高の治療法~
(マガジンハウス・2020)
著者:近藤誠

ガンの原因:生活習慣②食事

今回は「ガンの原因:生活習慣食事」というテーマです。

 

 
 

日々の食材の中に、微量の「発ガン物質」(遺伝子を変異させる物質)が含まれている可能性は否定できません。

そうかといって、人は食事をしなければ生きてはいけない。

 

 

では、どうするか?

 

避けるべきは「偏食」です。

特定の食材を日々、大量に摂るともし発ガン物質が含まれていた場合、影響が大きいからです。

 

例えば、肉食です。

米国には肉を沢山食べている人は、ガン死亡率や総死亡率が高くなった、という研究があります。

また、ソーセージやハムを大量に食べると膵臓ガンが増えるという調査結果もあります。

 

しかし、どの研究もその質に問題があり、本当にガン死亡が増えるかどうかはいまだ不明である、という意見もあります。

 
 

一昔前、国立がんセンターが「おこげ」を食べるなと言いだしました。

おこげを食べると胃ガンが増えるというのです。

 

しかし、これはネズミの実験でのことで、人間に換算してみると毎日丼一杯のおこげを数十年間、食べ続けることに相当するようです。

国立がんセンターはその後、この主張を引っ込めています。

 

結局、ひとつの食材に偏るのではなく、米・パン・肉・魚・卵・野菜など色々な食材をバランス良く十分な量を摂っていれば、食材の面からはガンは恐れるに足らずだと思います。

 




<参考文献>
もう、がんでは死なない ~二人に一人ががんになる時代の最高の治療法~
(マガジンハウス・2020)
著者:近藤誠

ガンの原因:生活習慣①タバコとお酒

今回は「ガンの原因:生活習慣タバコとお酒」というテーマです。

 

 

 

日常生活における最大の「発ガン因子」はタバコです。

肺ガンだけでなく、胃ガン、食道ガン、膵臓ガン、膀胱ガンなど、様々な臓器の発ガン率を上昇させてきました。

ところが近年、肺ガンによる死亡率が減少に転じているのです(高齢化の影響を除去する「年齢調整死亡率」で見た場合)

 

死亡率の減少は男性で顕著です。

男性はもともと喫煙者が多く、肺ガン死亡率も高かったのですが、近年は禁煙する人が増えたため、減少率が大きいのでしょう。

男性の食道ガン死亡率も、近年は減少傾向にあり、これも禁煙が関係していそうです。

 

 

お酒はどうか?

ガンとお酒(アルコール)の関係は、タバコよりも複雑です。

 

まず、少しのお酒ですぐ顔が赤くなって酔ってしまう人は、肝臓でアルコールを処理する力が遺伝的に弱く、口腔・咽頭・食道などの発ガン率を上げると言われています。

 

しかし、お酒に強い人でもアルコールは細胞の遺伝子を傷つけ、発ガン率を上げる力があります。

そして、喫煙していると発ガン率が更に高くなるのです。

 

このようにアルコールは発ガン率を上げるので、大量に飲酒している人が禁酒や節酒をすれば、発ガン率が低下することは間違いないでしょう。

 

ただ、毎日のアルコール摂取量が少ない人が禁酒した場合に、発ガン率が低下するかどうかは不明です。

日本人男性の調査では、全然飲まない人たちより、缶ビール1本程度のアルコールを摂取している人たちの方が、ガン死亡が少ない傾向にあるからです。

 




<参考文献>
もう、がんでは死なない ~二人に一人ががんになる時代の最高の治療法~
(マガジンハウス・2020)
著者:近藤誠

ガンを遠ざける、健康長寿の習慣

今回は「ガンを遠ざける、健康長寿の習慣」というテーマです。

 

 

 

これまで「ガン」や「治療」について検討してきましたが、できれば一生ガンにならずにいたいものです。

 

では、どうしたら「ガン」にならずに済むのでしょうか?

 

この点、ガンには「老化現象」の側面があるので、絶対にガンにならないというのは無理でしょう。

但し、生活態度を変えた人はガンになる可能性を減らすことが出来るはずです。

 

というのも、ガンになる原因である正常細胞の遺伝子変異のうち、その3割が生活習慣によるからです。

 

つまり、生活習慣を変えて遺伝子変異を減らすと、発ガン率を最大3割も減らせる可能性があるわけです。

 

具体的に挙げると、

①「タバコ」と「お酒」

②「食事」

③「サプリメント」

④「肥満」と「痩せ型」

などがあります。





<参考文献>
もう、がんでは死なない ~二人に一人ががんになる時代の最高の治療法~
(マガジンハウス・2020)
著者:近藤誠

ガン検診の考察

今回は「ガン検診の考察」というテーマです。

 


 

ガン検診が死亡率を減らせないことは、ガンが転移する時期を知れば自明です。

 

つまり、転移する能力があるガン(ガン細胞)は、初発病巣が発見可能な大きさ(1センチ)に育つずっと前に転移してしまっている。

そのため、検査でガンを発見しても臓器転移があるので、治せないわけです。

これが「本物のガン」です。

 

これに対し、転移能力がないガン細胞は数がいくら増えても転移できないため、放っておいても宿主が死ぬことがない。

「潜在ガン」のほとんどがこれで、見方を変えると「ガンもどき」です。

 

潜在ガンのような、放っておいても死なないガンを検査で見つけて手術して「治った」と言っても意味がないわけです。

 

 

自覚症状のない人に検診で発見される「ガン」に占める、ガンもどきと本物のガンの割合は部位によって異なります。

 

前立腺ガン、乳ガン、子宮頚ガンは、ほぼ全てが「潜在ガン」であり「ガンもどき」です。

 

胃ガン、大腸ガンはステージ1で見つかった場合には、ほとんどが「ガンもどき」です。

しかし、検診で進行ガンが見つかるケースもあり、その場合には「本物のガン」である可能性が高くなります。

 

肺ガンはステージ1で見つかっても、「本物のガン」の可能性が2割程度あります。

ステージ3だと8割以上です。

 

膵臓ガンは、ほぼ全てが「本物のガン」です。





<参考文献>
もう、がんでは死なない ~二人に一人ががんになる時代の最高の治療法~
(マガジンハウス・2020)
著者:近藤誠

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