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旨味のベースはみんな同じ? 〜粉末スープ=スナック菓子=だしの素!?〜

今回は「旨味のベースはみんな同じ?」というテーマです。

 

 

前回のインスタントラーメンのスープの話の続きになりますが、とんこつ味を醤油味にしたければ、とんこつエキスを粉末醤油に、味噌味にしたければ味噌粉末に置き換えればいいのです。

 

さらに、この粉末の豚骨スープに入っているポークエキス、チキンエキスの代わりにかつおエキスを入れれば、「粉末かつおだしの素」になります。

 

同じ要領で、にんにくエキスを加えてまぶせばスナック菓子になります。

つまり、言ってみればスナック菓子はポテトやコーンにラーメンの粉末スープをまぶしているようなものなのです。

 

よく、「インスタントラーメンは身体に悪いから食べさせなくない」という親御さんがいますが、その一方でスナック菓子は平気で子供に与えていたりします。

また、そうでなくても味噌汁のだしには、粉末のだしの素を使うのが当たり前という家庭も多いでしょう。

 

スナック菓子や粉末のだしの素を摂取することで、インスタントラーメンを食べなくても、「粉末スープと同じもの」を知らず知らずのうちに子供に与えてしまっているのです。

 

 

つまり、旨味のベースはみな同じなのです。

「塩」、「化学調味料」、「たんぱく加水分解物」。

 

この3つは加工食品における「黄金トリオ」とも呼ぶべき存在です。

ラーメン、だしの素、スナック菓子だけでなく、ありとあらゆる加工食品にこの「3点セット」が添加されています。

 

その威力は絶大です。

例えば、2%の塩水など辛くて飲めたものではないのですが、これに「化学調味料」と「たんぱく加水分解物」を入れると美味しく飲めてしまうのです。



<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜
(東洋経済新報社・2005)
著者:安倍司

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化学調味料 〜使用量は今も減らず〜

今回は「化学調味料の使用量」というテーマです。

 

 

これまで、何度も書いてきましたが「化学調味料」に良いイメージを持っている人は少ないと思います。

 

一昔前では、「料理に使うと美味しくなる」として一大ブームとなり、家庭で様々な料理に使用されていました。

 

しかし、後に「化学調味料は身体に良くない」といった悪評が立ち始め、家庭での消費量は大きく減少していきました。

 

ところが、今も日本における「化学調味料」の使用量は減ってはいないのです。

その理由は加工食品です。

 

確かに家庭での使用量は減りましたが、加工食品には今でも大量に使われ続けており、その結果として消費量が伸びているのです。

 

それも「化学調味料」「グルタミン酸ナトリウム」という物質名ではなく、「調味料(アミノ酸等)」と表示されているので、気がつかない人が多いのです。

 

今や「化学調味料」を使わない加工食品の方が珍しく、日本人の舌は完全に「化学調味料」に侵されていると言ってしまってもいいくらいなのです。




<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜
(東洋経済新報社・2005)
著者:安倍司

ラーメンスープも「白い粉」の調合ひとつ

今回は「ラーメンスープも白い粉の調合ひとつ」というテーマです。

 

 

今やインスタントラーメンは「国民食」と呼んでいいほど、私たちの生活に馴染んでいます。

 

しかし、そのインスタントラーメンのスープはどのように作られているのでしょうか?

その「裏側」を知っている人は少ないのではないでしょうか?

 

あまり考えたことがないかもしれませんが、「ラーメンスープ」というからには、「醤油スープ」「味噌スープ」「豚骨スープ」などを最初に作っておいて、それを濃縮加工して粉末にしているのでは?

そう思っている人が圧倒的に多いはずです。

 
 

しかし、そうではありません。

そのようなことをしていたら、とてもあのような低価格では売れません。

基本的には「白い粉(添加物)」を調合して、ラーメンスープを作るのです。

 

例えば、豚骨スープは次のように作ります。

 

まず、塩を2.53.5g用意します。

これに「化学調味料」を加え、とんこつエキス、チキンエキスなどの「たんぱく加水分解物」も入れます。

さらにホワイトペッパーなどの「香辛料」を微妙な配合で加えていきます。

 

胡麻や乾燥ネギも入れます。

もう一口飲みたくなるよう、サッパリした後味にするために「酸味料」、とろみをつけるために「増粘多糖類」なども入れます。

 

これで豚骨スープの出来上がりです。

液体スープなどは一滴も使いません。

それはもはや、「食品」というよりもまるで「工業製品」です。




<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜
(東洋経済新報社・2005)
著者:安倍司

知らないうちに大量の添加物を食べている現実

今回は「知らないうちに大量の添加物を食べている現実」というテーマです。

 


今までは食品の「裏側」、つまりどんな食品にどんな添加物が使われて、どのように作られているのかという話をしてきました。

 

今度はそれを摂取する側の立場、すなわち消費者である私たちの立場で考えてみましょう。

 

 

さて、皆さんは1日にどれぐらい添加物を口にしていると思いますか?

その量は、皆さんが自分で思っている以上だと思います。

 

一般的に日本人が摂取する添加物の量は、1日平均10gと言われています。

年間に換算すると4キロ弱です。

日本人の食塩の摂取量が11112gとされていますから、それとほとんど同じ量の添加物を摂取していることになります。

 

しかし、この数字は人によって、また食生活によって大きく異なってきます。

というのも、自分でも知らないうちに添加物を口にしてしまっていることが往々にしてあるからです。

 

例えば、コンビニのおにぎり。

 

どちらかというと添加物はあまり使われていない印象ですが、「裏」の表示を見るとかなりの種類が使われていることに気が付きます。

 

例えば、昆布のおにぎりなら「調味料(アミノ酸等)」、「グリシン」、「カラメル」、「増粘多糖類」、「ソルビット」、「甘草」、「ステビア」、「ポリリジン」といった具合です。

また、おにぎりのご飯自体にも添加物が使われています。

 

甘みを出して美味しくするために、「アミノ酸」などの化学調味料や「酵素」が保存性を高めるために「グリシン」などが入っています。

それ以外にも、パサパサ感を無くして、照りやツヤを出すために「乳化剤」が使われています。

また、機械で大量生産する際に一つ一つが機械から外れやすくなり、加えて食べるときにフィルムがするっと抜けるように「植物油」が使われています。

 

「今日はご飯を炊くのが面倒だから、コンビニのおにぎりで済ませましょう」などと言っておにぎりを買ってきたら、それだけで10種類近くの添加物を摂取してしまうことになるのです。




<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜
(東洋経済新報社・2005)
著者:安倍司

表示免除 ④パッケージが小さいもの

今回は「パッケージが小さいもの 〜全て書くとラベルで中身が見えなくなる?〜」というテーマです。

 

 

アメや一口サイズのお菓子など、パッケージが小さい場合(30㎠以下)は原材料を記載しなくてもよいことになっています。

以前、テーマとして挙げたコーヒーフレッシュなどもこれに該当します。

 

しかし、このコーヒーフレッシュには78種類もの添加物が使われていることは既に説明した通りです。

 

これも消費者の目には見えない添加物と言えそうです。

添加物をいちいち全部書いていたら、小さなラベルではとても足りません。

お弁当やサンドイッチ、お菓子など入っている添加物を全て書いたら、ラベルが本体を覆ってしまって、中身が見えなくなるものだってあるはずです。

 

だから、主要なものだけを書いてごまかしていたりするのです。

 




<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜
(東洋経済新報社・2005)
著者:安倍司

表示免除 ③バラ売り及び店内で製造・販売するもの

今回は「バラ売り及び店内で製造・販売するもの 〜何が使われているかわからない〜」というテーマです。

 

 

バラ売り(包装していないもの)の加工食品も添加物の表示は不要となっています。

 

例として、パックに詰めないで、枚数売りされている魚や「詰め放題」などとして売られているお菓子などがあります。

他にもベーカリーショップのパンなども、トレーに載せてバラ売りされている場合は表示不要です。

 

また、店内で製造・販売するものも表示は不要になります。

お弁当屋さんで作られた弁当や惣菜などがこれに当たります。

レストランのメニューもそうです。

 

 

このバラ売りにも大きな問題点があります。

 

それは「どんな添加物が使われているかわからない」ということです。

 

例えば、クリームパンを作る際に「乳化剤」や「保存料」、「pH調整剤」などの添加物を使ったとします。

これらは包装すれば表示しなくてはいけませんが、バラ売りにすれば書かなくてもいいのです。

 

そのため、「裏側」が何を使われているか知りようがないのです。




<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜
(東洋経済新報社・2005)
著者:安倍司

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