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ビタミンD3を補給すれば、インフルエンザにかかりにくい?
今回は「ビタミンD3を補給すれば、インフルエンザにかかりにくい?」というテーマです。
東京慈恵会医科大学の研究に、インフルエンザ予防に有効であるビタミンとして、注目されている「ビタミンD3」があります。
対象者の半数にビタミンD3(30マイクログラム=1200単位)入りカプセルを飲んでもらい、残り半数にビタミンD3が入っていないカプセルを毎日飲んでもらう、という実験を行いました。
その結果、ビタミンD3なしの子供は19%がインフルエンザに感染しました。
それに対して、ビタミンD3入りのカプセルを飲んでいたグループではインフルエンザに感染したのは11%とおよそ半分だったのです。
ビタミンD3はカテリシジンという抗ウイルスタンパクを誘導し、インフルエンザウイルスにかかりにくくすることがわかってきました。
ビタミンD3は皮膚が紫外線に当たることで、体内で合成できる栄養素です。
そのため、ビタミンD3の血中濃度は夏に高く、冬に低い傾向があります。
つまり、冬に風邪をひきやすくなる原因の1つは、日光が弱くなるためにビタミンD3が不足し、免疫力が低下するためだと考えられています。
なので、冬になる前にビタミンD3を摂取することで、風邪やインフルエンザにかかりにくくすることができます。
また、ビタミンD3には抗ガン効果もあります。
ビタミンD3の血中濃度を1ミリリットル当たり30ナノグラムに維持すれば、大腸ガンや乳ガンなどのリスクを30〜50%減らすことができ、1日当たり25マイクログラムのビタミンD3補充で、大腸ガンや乳ガン、前立腺ガンのリスクを50%軽減できると報告されています。
そして、骨折リスクもビタミンD3服用により下がり、認知症の予防にも重要であることがわかってきています。
<参考文献>
医者が患者に教えない病気の真実
(幻冬舎・2013)
著者:江田証