ブログ

降圧剤で脳梗塞やガンの発症が増える?

今回は「降圧剤で脳梗塞やガンの発症が増える?」というテーマです。



降圧剤を飲み、血圧を下げる目的は脳卒中や心筋梗塞などの発症を減らし、命を救うためです。

しかし、薬の副作用により、命を落とす人もいるはずです。


そのため、降圧剤を飲んだ方が飲まない場合よりも、総死亡数(全体の死亡数)が減ることを証明する必要があり、高血圧患者を対象とした臨床試験が行われました。


<臨床試験>
70〜85歳までの高血圧患者329人を集めた比較試験が行われ、上の血圧が150〜180、下の血圧が90〜100の人たちでした。

それを2つのグループに分け、一方には降圧剤を飲ませて、血圧目標値を159/90とし、もう一方にはプラセボ(ニセの薬)を飲ませました。

薬の服用期間は平均2年間。

●脳梗塞の発症:降圧剤群8人、プラセボ群5人
●ガンの発症:降圧剤群9人、プラセボ群2人

という結果が出ました。

降圧剤を飲んだグループの方が飲んでいないグループと比較して、脳梗塞の発症が6割増え、ガンの発症は4.5倍にもなったのです。







<参考文献>
このクスリがボケを生む! 〜「ケモブレイン」にならない13の知恵〜
(学陽書房・2019)
著者:近藤誠



過去の記事

全て見る