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ガンの縮小効果

今回は「ガンの縮小効果」というテーマです。

 

 

 

医師に「抗ガン剤は有効だ」と言われた場合、人によって理解の仕方が違います。

それが、抗ガン剤治療を受けるか否かに結びつきますので、「有効」の意味を整理します。

 

 

[ガンの縮小効果]

医学界で「抗ガン剤が有効」というのは、「ガンが治る」とか「延命する」ことを意味しません。

ガンが一定程度縮小すれば「有効」なのです。

 

つまり、「ガンの直径」が抗ガン剤によって30%以上縮んで「70%未満」になると「有効」と判定されます。

 
 

そして、全患者に占める「有効」判定の患者割合が「有効率」です。

有効率は「ガン種」によって異なります。

乳ガン、卵巣ガン、肺の小細胞ガンでは6割以上の有効率を期待できますが、胃ガン、大腸ガンなど多くのガン種では13割程度です。

 

抗ガン剤の量を増やし、投与する間隔を短くすると、抗ガン剤治療の「強度」がアップするため、有効率を5割以上にすることも可能です。

しかし、「強度」を強めると副作用が強くなり、それによる死者も増えます。

そのため、抗ガン剤に真に期待される諸効果が得られるかどうかは別問題です。

 





<参考文献>
もう、がんでは死なない ~二人に一人ががんになる時代の最高の治療法~
(マガジンハウス・2020)
著者:近藤誠

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