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解熱剤で症状が長期化する?
今回は「解熱剤で症状が長期化する?」というテーマです。
「新型コロナウイルス」の初期症状は鼻水や咳、発熱や喉の痛み、筋肉痛などで、普通の風邪やインフルエンザと見分けることは困難です。
しかし、こんなご時世のため、風邪の症状があれば多くの方が「コロナでは?」と緊張・警戒をします。
ここで最も肝心なのは、熱があってもそれを下げる薬を飲まないことです。
具体的にはアスピリン、ロキソニン、イブプロフェン、アセトアミノフェンなどの「解熱剤」です。
薬局で売っているものも、医療機関で処方してされたものでも、説明文書に「解熱剤」とあったら、服用してはいけません。
解熱剤を飲むと、感染症状が長引き、重症化しやすいからです。
そもそも体温上昇は、ウイルスや細菌などの「病原体」が引き起こしているのではなく、身体の「調節システム」が指令して、筋肉を震えさせるなどして発熱させているのです。
熱が出たときに身体がブルブルと震えるのは、体温を上げるための作業なのです。
というのも、体温が高いほど病原体の活動が弱まり、逆にリンパ球など「免疫細胞」の働きが増強するからです。
それなのに、解熱剤で熱を下げると免疫細胞の働きが低下して、病原体が解熱剤を使う前より数を増やしてしまいます。
それで「いつまで経っても風邪がぬけない」となるわけです。
<参考文献>
もう、がんでは死なない ~二人に一人ががんになる時代の最高の治療法~
(マガジンハウス・2020)
著者:近藤誠