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「病気」ではなく、「老化現象」をまず疑う

今回は「病気ではなく、老化現象をまず疑う」というテーマです。

 

 
 

長い人生のうちには出血や痛みなど、「もしかしてガン?」と思わせる症状が生じることがあります。

 

そのとき、医療機関に駆け込むかどうかが、しばしば人の運命を分けます。

検査を受けて「ガン」が見つかると、治療によって後遺症を負い、早死にしかねないからです。

 

もし「ガン」だった場合、全ての「ガン」は臓器に転移しているか、転移していないか、どちらかです。

臓器転移が隠れていれば、治療を受けると早死にしてしまいます。

また、転移していない「ガンもどき」は放っておいても死ぬ危険がなく、治療にはやはり後遺症や早逝の可能性があります。

 

それゆえ、仮に症状が生じても、すぐに医療機関に行くのではなく、少し様子を見るのが賢明でしょう。

例えば、年を取って生じる「腰痛」などの症状はほぼ全てが老化現象と考えられます。

そして、老化であれば、慌てる必要もないわけです。

 

ただし、老化現象でも時には症状が重く、日常生活の質が落ちることがあります。

その場合にも、我慢できるなら様子を見るのが正解でしょう。

骨が変形したための腰痛など、老化現象の多くは症状が日によって強くなったり、弱くなったりする「症状の波」があるものです。

 

これに対して、症状が右肩上がりに強くなっていく場合、医療機関を訪ねないほうがいいとは言えません。

何か原因が見つかって、それを治療することにより、症状が軽減することもあるからです。

 

しかし、症状が強いほど「ガン」による可能性も、臓器転移が存在している可能性も高くなり、従って検査・治療を受けると早死にする可能性も高くなることは、頭の片隅に置いておかれるといいでしょう。




<参考文献>
もう、がんでは死なない ~二人に一人ががんになる時代の最高の治療法~
(マガジンハウス・2020)
著者:近藤誠

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