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低塩梅干は高塩梅干より身体に悪い?
今回は「低塩梅干は高塩梅干より身体に悪い?」というテーマです。
添加物を大量に使う食品の1つとして、「漬け物」があります。
日本人の食生活に欠かせない漬物ですが、20〜30年ほど前から塩分の過剰摂取の原因として槍玉にあがるようになりました。
それまでは、塩と着色のためにウコンかシソぐらいで作られていた漬物が、添加物をたっぷり溶かし込んだ「添加物液のプール」で作られるようになったのです。
塩分の過剰摂取が、高血圧の原因になるとしきりに言われ始めると、考えられたのが「低塩梅干」でした。
通常、梅干には重量の10〜15%の塩を使います。
塩は味付けのためばかりでなく、保存(防カビ)、色落ち防止、それから食感を保つという役目もあります。
低塩で塩を減らすなら、この役割を他の何かで補う技術が必要になってきます。
すなわち、味付けは「化学調味料」、保存は「ソルビン酸」、色落ち防止には「酸化防止剤」、酸味は「酸味料」で補うのです。
しかし、これではまだ「しょっぱさ」は従来品と同じです。
そこで、「甘草」・「ステビア」・「サッカリン」などの甘味料を加えてこれを抑えます。
食べる人の舌を「塩分が半減した」と錯覚させるのです。
これで、「低塩梅干」の完成です。
皆、添加物で作り上げられた食感と味を「おいしい」と言って食べているのです。
<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜
(東洋経済新報社・2005)
著者:安倍司