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表示免除 ➁加工助剤
今回は「加工助剤 〜残ってなければ何を使ってもいい?〜」というテーマです。
加工食品を作る際に使われた添加物の内、食品の完成前に除去されたり、中和されたりするものは「加工助剤」と見做され、表示しなくてもいいことになっています。
つまり、「最終的に残っていなければいい」ということになっているのです。
例えば、みかんの缶詰は内皮が剥かれた状態で詰められています。
この皮は塩酸と苛性ソーダで溶かして除去していますが、塩酸は苛性ソーダで中和されるため、みかんには残っていない。
だから、表示の必要はないということになっているのです。
これもまた、消費者には見えない添加物でしょう。
他にも、「カット野菜」の例を挙げてみます。
家で切ったレタスはすぐ切り口が変色するのに、なぜ売られているカット野菜は変色せずに長持ちするのでしょうか?
それらが長持ちするのは、実は「殺菌剤」(次亜塩素酸ソーダ)で消毒しているからです。
たとえ「殺菌剤」を使っていても、加工工程で使われただけで、製品になったときには残っていない。
そんな理由から、「殺菌剤」(次亜塩素酸ソーダ)という表示は免除されます。
しかしながら、カット野菜の消毒現場は凄まじいものです。
「殺菌剤」の入ったプールに、カットされた野菜を次々と投げ込んで消毒します。
しかも一度ではなく、濃度を変えて数回プールに入れます。
メーカーによっては、食べた時のシャキシャキ感を出す為にさらに「pH調整剤」のプールに浸けていたりします。
<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜
(東洋経済新報社・2005)
著者:安倍司