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たんぱく加水分解物は安全か? 〜①安全性〜

今回は「たんぱく加水分解物の安全性」というテーマです。

 

 

「たんぱく加水分解物」を作るには、酵素を使う方法と塩酸を使う方法があると述べましたが、問題なのは後者の「塩酸分解」の方です。

 

たんぱく加水分解物のヒントとなっているのが、味噌と醤油です。

醤油の旨みは何かといったら、大豆のタンパク質が麹で分解されて出来たアミノ酸なのです。

とすれば、タンパク質を酸で分解してしまえば旨みの素が出来るだろうということから、「たんぱく加水分解物」は作られるようになりました。

 

しかし、醤油や味噌が麹でゆっくりタンパク質を分解していくのに対して、こちらは塩酸で強引にアミノ酸分解してしまいます。

 

 

そこで問題になるのは塩酸を使うこと。

塩酸は言うまでもなく劇薬ですが、これを使うことによって「塩素化合物」が出来てしまう恐れがあるのです。

「塩素化合物」はたんぱく加水分解物を作るときの副産物といってもよいものですが、発ガン性が疑われている物質です。

 

現にメーカーでは「たんぱく加水分解物」に「塩素化合物」がどのぐらい入っているかを厳しくチェックしており、それはメーカー自身もその安全性を問題視している何よりの証拠と言えるのではないでしょうか。




<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜
(東洋経済新報社・2005)
著者:安倍司

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