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食の大切さを教えるには、料理する姿を見せること
今回は「食の大切さを教えるには、料理する姿を見せること」というテーマです。
野菜でも肉でも、育てたり、加工したりとそれが食卓に運ばれてくるまでの過程を見せることはなかなか難しいことです。
なので、料理を作る過程「見せる」ことが大切になってくるのです。
料理も食の大切さを肌で学ぶ素晴らしい機会なのです。
料理というのは、加工品に頼らず手作りしたら、1〜2時間は平気でかかります。
例えば、スーパーで売られているポテトサラダは業者から買ってきた出来合いのものを小分けして売っているだけです。
そのポテトサラダは、最初からマッシュしてあるポテトとマヨネーズも本物でない「マヨネーズもどき」を使い、「pH調整剤」・「化学調味料」・「グリシン」・「乳化剤」・「酸味剤」といった添加物を混ぜ込んで作ったものです。
そんなポテトサラダばかりを食べていると、添加物の味を覚えるだけでなく、ポテトサラダはこんなに簡単なものかと思ってしまいます。
しかし、ポテトサラダを手作りしたら、大変な手間のかかる料理だということがわかるはずです。
工程としてはじゃがいもを煮て、皮を剥き、粉ふきにしてよく潰し、玉ねぎは刻んでさらし、胡瓜は板ずりして切り、卵を茹でて皮を剥いてみじん切りにする。
それらをマヨネーズ、塩、胡椒で和える。
じゃがいもを煮る時間を含めたら1時間以上かかります。
そんな過程を見たら、よもや簡単には捨てられないはずです。
ところが、惣菜売り場にあるポテトサラダは誰が作ったか分かりません。
そのため、「情」を持てないから、食べ残したら平気で捨てられます。
1時間以上かけてポテトサラダを手作りするという姿を見せるだけで、幾多の言葉よりも重いものを伝えることが出来るのではないでしょうか。
<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜
(東洋経済新報社・2005)
著者:安倍司