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みんな食品添加物が大好き
今回は「みんな食品添加物が大好き」というテーマです。
これまで、食品を作る側に対して色々と努力が必要だということを伝えてきました。
その一方で、消費者側にも問いたいことがあります。
メーカー側はこんな風に言います。
「消費者は値段で買うため、安くするためにはコスト面で添加物を使わざるを得ない」
「色の悪い食品なんて誰も買ってくれないから、着色料や発色剤を使わざるを得ない」
例えば、着色料も発色剤も化学調味料も使わない完全無添加の明太子を作ると、消費者は「この明太子は腐っている」「味がおかしい」といった抗議を受けてきました。
それは、消費者がタラコや明太子はきれいなピンク色で化学調味料の味がするのが当たり前だと思っているからです。
他にも、「色が黒ずんだたくあん」では消費者は見向きもしないので、着色料を使って黄色くツヤツヤに染めざるを得ないのです。
それから、多くの消費者は値段を見るので、安いものほど売れ、高いものはなかなか売れません。
しかし、手作りしようとするとどうしても高くなってしまいます。
なので、加工食品業者は安い輸入原料に添加物を使って安く作り、安く売るのです。
ゼリーで増量したハム、大豆たんぱくで増量したハンバーグ、◯◯の素、◯◯のタレなどは安く、簡単、便利だからどんどん売れます。
消費者はそうした商品がどのように作られているか、何が入っているか、「裏」を見ません。
なんてことはない、消費者も食品添加物が大好きなのです。
<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜
(東洋経済新報社・2005)
著者:安倍司