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脂肪を多く摂ることによる問題点

今回は「脂肪を多く摂ることによる問題点」というテーマです。
 
 
脂肪を多く摂ると、長く胃に停滞して消化に時間がかかる上に、胃が活発に動かなくてはなりません。
また、脂肪が多い食事は胃の入り口の食道括約筋を緩めてしまうので、胃酸が食道に逆流して胸焼けを生じる「逆流性食道炎」を生じます。
 
現在の日本人は20年前の日本人と比較して、胃酸分泌量が2〜3倍になっており、逆流性食道炎の患者さんが増えているので注意が必要です。
 
また、脂肪を多く摂ると「頭が悪くなる」、つまり記憶力が落ちることがわかってきたのです。
 
さらに、脂肪を多く摂ると死亡しやすくなるようです。
 
例として、沖縄県は30年前には長寿で健康な人が多い県として、内外に知られていました。
1980年まで男女ともに沖縄は日本一の長寿県だったのです。
 
しかし、そんな沖縄の現状は一変しました。
最近の沖縄県は定年前に亡くなる男性の割合が全国1位なのです(女性も5位)。
また、死因別死亡率全国順位で糖尿病で亡くなる人が全国一なのも沖縄県なのです。
 
沖縄県は長期に渡り、脂肪エネルギー比率が全国平均より5%も高いことがわかっています。
このような状態になった原因は、米軍の影響が大きいと思われます。
1960年代には米軍基地の食堂が開放され、ステーキやファストフードなどの米国の食事が広がり、沖縄県民の脂肪の摂取量が1960〜70年にかけて急上昇し、本土よりもずっと脂肪摂取量が増えて、肥満度が増していったわけです。


<参考文献>
医者が患者に教えない病気の真実
(幻冬舎・2013)
著者:江田証

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